重いレンズも楽に保持でき縦位置撮影が楽な「サポートグリップ」

 ボケ描写の良さから使ってみたいものの、最近は手持ちでその重さを支えるのがいささか辛くなってきたシグマの105mmF1.4ボケマスターとシグマのAPO70〜200mmF2.8 EX DG マクロ。そこでレンズの重量はウエストで支え、さらに縦位置撮影も快適にできる用具を作ってみました。シグマの105mmはキヤノンEFマウントなのでカメラのシャッターレリーズにはワイヤレスリモートコントローラーBR-E1が利用できます。そこでホームセンターで購入した厚さ1cmのアガチス材を3層に重ね、全体の重量を支える支柱にハクバの一脚ポールを利用して作ったのが1号機です。ただ所定の機能は果たしますが、意匠のないその中途半端な形が気に入らず、人差し指をやや曲げなければならないレリーズ操作もしにくいので、改めて形もスマートな2号機を作りました。

左はEOS Rに装着したシグマ105mmF1.4をその三脚座を介して取り付け、縦位置撮影の状態にしたところです。シャッターボタンの2段階操作はできませんが、ワイヤレスでAF撮影ができます。右はニコンZ5にシグマの70〜200mmを組み合わせたところで、シャッターのレリーズにはリモートケーブルを新たに作りました。なおニコンZ5にこのレンズを装着するとなぜかAPS−Cに固定されてしまいますが、口径食の影響が無くなるのでこれはむしろ好都合、ということでAPS−C用のやや深いレンズフードをボール紙で作りました。

シグマ105mm装着時は三脚座に直接取り付けるレンズに付属のストラップを取り付けて肩から下げると、左の写真のように縮めた三脚ポールが垂直になって携行時の邪魔になりません。使用時は三脚ポールを適当に伸ばしゴムキャップをはめた先端をベルトあたりにあてがい全体の重量を支えます。そしてこのように構えると、縦位置の撮影がとても快適に行なえます。横位置の撮影ではもちろん右手でカメラを直接保持したほうがいいです。このホールダーを使うと、息を止めて慎重にシャッターを切ると、ボディ内手ブレ補正のないEOS Rでも105mmで1/30秒が切れます。

2号機は、厚さ1cm、幅3cmのアガチス材をすべて30度の角度で左の写真にように切り、それぞれ交互に重ねるように接着すると強度が出ます。接着剤には木工ボンドを使い、強く接着するために万力やF型クランプで圧着します。接着が固まったら稜線や角をカンナがけし、サンドペーパーで仕上げ、黒く塗装。三脚ポールの取り付けは正式なネジではありませんが、ホームセンターで入手できる1/4W(ウイット)ネジを利用します。

写真左はキヤノンのワイヤレスリモートコントローラーBR-E1と、2段式タクトスイッチにニコン用のケーブルを半田付けして作ったリモートケーブル。写真中は厚さ0.5mmのアルミ板で作ったカバーを開け、グリップ部分にキヤノンのBR-E1をセットした様子。写真右はニコン用のリモートケーブルをセットしたところでカバーを閉じるとリモートケーブルは固定されます。